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コラム

【連載】不動産投資の考え方 Vol.045 新築と中古どちらを購入すべきか

合同会社なごみのWEBサイトを閲覧いただき、ありがとうございます。
連載第四十五回は、新築と中古、どちらを購入すべきか、優先する条件に付いてお話します。

新築と中古、どちらを買うべきか、投資用物件のメリット・デメリットを比較

不動産投資を始めるにあたって、多くの方が悩むのが「新築と中古、どちらの物件を選ぶべきか」という点ではないでしょうか。新築は安定性が高い一方で利回りが伸びにくいといわれ、中古は高利回りを狙える反面、融資条件や修繕リスクが気になるところです。しかし、新築か中古かという区分だけで判断してしまうと、自身の投資目的や資金状況に合わない選択につながる可能性もあります。そこで本記事では、新築・中古それぞれのメリット・デメリットを整理したうえで、どのような人にどちらが向いているのかを、投資の考え方や収益性の視点から解説します。


投資用物件は「新築・中古」どちらを選ぶかで戦略が変わる

新築と中古では物件の特徴が異なるため、投資の戦略も大きく変わります。物件価格や利回り、金融機関の評価などに違いがあることから、必要な自己資金や融資条件、想定すべき収支、出口の考え方にまで差が生じます。そのため新築と中古はどちらが優れているかという単純な話ではなく、投資家自身の属性や目的に合った選択をおこない、収益構造全体を見据えて物件を選ぶことが重要です。ここからは、新築と中古それぞれのメリット・デメリットを整理していきます。

新築投資用物件のメリット・デメリット

新築投資用物件のメリット・デメリットは、以下のとおりです。

メリット
  • 入居者を確保しやすい
  • 融資条件がいい
  • 修繕コストを抑えられる
  • 家賃を高めに設定できる
  • 10年の保証期間が適用される

デメリット
  • 物件価格が高め
  • 利回りが低くなる傾向がある
  • 賃料の下落幅が大きい
  • 収支を予測しづらい

新築投資用物件は築年数が浅く設備も新しいため、入居者からの需要が高く、比較的スムーズに客付けできます。融資においては耐用年数を長く見込めることから金融機関の評価が安定しやすく、融資期間も長期で設定でき、条件面で有利になるケースが一般的です。さらに法律により、構造耐力上主要な部分や雨水の侵入を防止する部分について、引き渡しから10年間の保証が義務付けられています。

運用初期に建物の構造や雨漏りなどで高額な修繕費が発生するリスクを抑えやすく、収支計画を立てやすい点も新築ならではの特徴といえるでしょう。一方で、新築物件は価格が高くなりやすく、利回りが低くなる傾向にあります。購入当初は相場より高めの家賃設定が可能な場合もありますが、築年数の経過とともに賃料が下落しやすく、想定より収益が伸びないケースも少なくありません。

実績データが少ない点も踏まえ、融資条件や将来的な賃料下落を考慮した慎重な収支シミュレーションが必要です。安定性や融資面でのメリットがある一方、新築投資用物件には収益性における慎重な見極めが求められます。

中古投資用物件のメリット・デメリット

中古投資用物件のメリット・デメリットは、以下のとおりです。

メリット
  • 初期費用を抑えやすい
  • 利回りが高い傾向にある
  • 物件を見て購入できる
  • 税金対策を期待できる
  • 物件価格の下落速度が緩やか

デメリット
  • ローン条件が厳しくなることがある
  • 築年数が経っているほど人気が落ちやすい
  • 利用できる年数が短くなりやすい
  • 修繕コストが大きい
  • 売却しにくい

中古投資用物件は新築と比べて取得価格を抑えやすく、初期費用を大きくかけずに投資を始めやすい点が特徴です。購入時点ですでに賃料相場や入居状況を把握できるため、実際の収支をイメージしやすく、利回りを重視した投資をおこないやすいでしょう。築年数が進んでいる物件ほど減価償却費を短期間で計上しやすく、所得税や住民税の節税効果を期待できる点も魅力です。

ただし、利回りが高い中古物件は、土地や建物の積算評価(担保としての評価額)が出にくいケースも多く見られます。とくに地方エリアにある築年数の古い物件では、土地の評価が低く、建物も法定耐用年数を超えており、金融機関から十分に評価されないことも珍しくありません。その結果、金利が高くなる、返済期間が短くなるなどローン条件が不利になることも。

また、金融機関ごとに不動産の評価基準は異なることから、物件の所在地によっては将来的に別の物件を購入する際の融資で担保として活用しにくいケースもあるのです。加えて、設備や建物の老朽化による修繕費がまとまって発生する可能性や、立地・物件状態によって入居需要や資産価値が低下し、売却に時間がかかるリスクも考慮しておかなければなりません。そのため、中古投資用物件を検討する際は利回りだけでなく、融資条件や将来の運用、出口戦略まで含めて総合的に判断することが重要です。


新築・中古は「どんな人に向いているか」で選ぶ

ここまでお伝えした内容をもとに新築・中古のどちらが適しているかについて、以下に一般的な傾向をまとめました。

新築向きの人
  • 不動産投資が初めて
  • 長期的に安定した運用を重視したい
  • 融資条件を重視し、無理のない返済計画を立てたい

中古向きの人
  • 利回りを重視したい
  • 突発的な修繕費を含めて、長期的な収支を管理できる
  • 立地や出口戦略を意識して物件を選べる

ただし上記はあくまで参考であり、実際には自己資金や投資経験、利用する金融機関など状況に応じて、向き不向きは異なります。とくに政府系金融機関を活用する場合は、担保評価よりも「収支が安定して黒字で回っているかどうか」が重視される傾向があります。なごみは、人の数だけ投資のスタイルがあると思っています。新築か中古かにこだわるのではなく、まずは収支がプラスになる物件を選ぶことが、ひとつの現実的な考え方です。融資条件や運用コスト、将来の売却まで含めて総合的に捉え、そのうえで、新築・中古のどちらが自分の状況に合っているかを考えることが、失敗を防ぐポイントといえるでしょう。

新築と中古の投資用物件には、それぞれ異なるメリット・デメリットがあり、どちらが正解というわけではありません。新築物件は安定性や融資面でのメリットがある一方、利回りや将来的な賃料の下落には注意が必要です。一方中古物件は利回りを重視した投資がしやすい反面、融資条件や修繕コスト、出口戦略まで含めた判断が求められます。そのため新築か中古かにこだわりすぎず、自身の投資目的や資金状況、利用する金融機関の特性に合った物件を選ぶことが重要です。表面利回りだけでなく、収支が安定して黒字で回るかどうかを軸に、新築・中古のどちらが自分に合っているかを検討しましょう。


次回は、出口戦略を考え、売却を見据えた収益物件の購入基準についてお話します。


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